東日本大震災など、巨大な災害へのリスクが高まっていると言われる日本。南海トラフによる巨大地震の発生も懸念されています。
地震は日本で暮らす以上、避けて通ることのできない大きなリスクです。必要以上の不安を感じる必要はないものの、いざというときへの備えをしておくことは、命を守るために大切なことです。今回はマンションの防災について詳しく学びましょう。
マンション特有のリスクとは?
一般住宅と比べると、マンションは強固。建物の倒壊は少なく軽微な被害で済むことが多いと言われています。
しかし、電気・ガス・水道が止まると、避難生活になることが多いのも事実です。マンション暮らしの防災準備は、ライフラインの停止に備えることが大切です。
実際に地震が起きたら何が起こる?
地震の発生
マンションは構造上、上層階ほど大きく揺れます。居住階によって状況は変わるので、自分が住んでいる階に合わせて落ち着いた行動を取りましょう。
上層階の場合は、落下物から身を守るだけでなく、窓の外に放り出されることがないよう、固定されている家具などにしっかりと捕まって身の安全を確保します。
中層階や低層階では、落下物から身を守ると同時に、慌てて外に飛び出すことがないようにすることが大切です。
揺れがおさまったら
揺れがおさまったら、まずは落ち着いて足元を確認しましょう。子供やペットと暮らしていると心配ですぐに動いてしまいがちですが、足元にはガラスなどの破片が落ちている場合もあります。
慌てて動くのは怪我の元になるので、まずはスリッパを履いたり、布団や雑誌などで足元の安全を確保したりしてから動くようにしましょう。
家族やペットの怪我の状態と同時に、ドアの開閉が可能かどうか、ライフラインや通信の状態も確認します。
被災直後でも通信が保たれていれば、SNSやニュースを通じて災害の規模などを確認することができるでしょう。
家族の安全と被害の状況が確認できたら、その場に止まるか避難するべきかを判断します。
被災生活の注意点
自宅で過ごすことにしたら、まずは自分たちが安心して過ごせるスペースを確保しましょう。
落ち着くためにも綺麗に片付けたくなるものですが、地震後は余震の心配もあります。家具などが倒れている場合は無理に起こすことなく、一箇所に集める程度にしておく方が安心です。
また、ライフラインが使えなくなる可能性があります。電気が通じているようなら、携帯の充電やモバイルバッテリーなどの充電をしておきましょう。
さらに、自室が大丈夫でも、マンションの配管に問題が生じている場合もあります。配管の点検が終わるまでは、トイレやお風呂などの使用は控えた方が無難です。
ワンポイントアドバイス
避難が長期化すると、衛生面や防犯面での心配も出てきます。いざというときに慌てないよう、機会があれば防災について学び、心構えをしておくことが大切です。
万が一に備えるための準備とは?
家具を固定する
大地震が起こると、倒れてきた家具の下敷きになって怪我をしたり、亡くなったりする可能性があります。「家具は倒れるもの」と考え、倒れた時に避難経路を防ぐことがないようなレイアウトを考えましょう。
また、L字金具や転倒防止グッズを活用し、家具を固定しておけばより安心です。
移動式の家具は、キャスターのストッパーをかけると良いでしょう。子ども部屋や寝室にはあまり家具を置かないようにすることも大切です。
避難経路の確認
いざというときに慌てないために、日頃から避難経路を確認しておきましょう。マンション内の非常出口の確認はもちろん、自宅から避難所までの道のりを確認しておけば安心です。その際、危険な箇所はないかも把握し、安全なルートをいくつか想定しておきましょう。また、地域のハザードマップを確認しておく事も大事です。
ハザードマップは、地方自治体のHPなどで確認することができます。
食料や水を備蓄しておく
ライフラインが止まってした場合に備えて、普段から食料や水を備蓄しておきましょう。
備蓄するのは特別な防災食である必要はありません。普段から利用する食品にして循環しておけば、消費期限切れの心配もありません。
備蓄の目安はおよそ3日〜1週間分で、水は1人1日3リットルが目安となります。
食料は電気やガスが使えなくても食べられるものを、レトルトを含めて検討すると良いでしょう。
その他、トイレットペーパーやティッシュペーパー、マッチやライター、カセットコンロ、ガスボンベなどを備えておくと便利です。
応急処置について学ぶ(※救急セットの準備)
大規模災害の際は、すぐに病院で治療が受けられるとは限りません。
地域の消防署などが主催する応急処置の講習会などに参加し、応急処置について学んでおけば安心です。
また、総毒液や包帯、ガーゼや絆創膏、常備薬など、簡単な救急セットを準備しておきましょう。
持ち出し用の防災リュックを準備する
自宅で過ごすことが難しければ、安全な場所に避難しなくてはいけません。非常時に慌てることがないよう、非常時に持ち出すものをリュックに詰め、準備をしておきましょう。
非常用持ち出しバックには、食料や飲料水のほか、貴重品、救急用の他、懐中電灯や軍手マスク、ラジオ、充電器などを入れておくと役に立ちます。
余裕があれば、数日分の着替えやタオル、毛布なども入れておくと安心です。家族がいれば、手分けして持ち出せるように、いくつかの鞄に分けて準備をしておきましょう。
災害用トイレの準備
忘れがちなのが災害用トイレの準備です。現在は水洗トイレが一般的になっているため、マンションでライフラインが断たれた際には、使用不可となってしまいます。
排泄は毎日のことであり、衛生面での注意も必要なので、災害用トイレの準備も忘れずにしておきたいものです。
家族の連絡方法や集合場所を決めておく
災害時には電話がつながりにくくなるため、家族と連絡を取るのが難しくなることが考えられます。家族が一緒にいない時の連絡方法や待ち合わせ場所について、SNSや災害用伝言ダイヤルの利用も視野に入れしっかりと話し合っておきましょう。
ワンポイントアドバイス
近隣住民とのコミュニケーションは、災害時にも大切なことです。情報交換ができれば、気持ちが落ち着くこともあります。
普段からコミュニケーションを図っておくことは、いざというときにも役立ちます。
まとめ
災害はいつ起こるかわかりません。もしもの時に命を守るためにも、まずは家の中を見渡し、危険な場所はないか?避難経路は確保できるか?改めて考えてみましょう。
もしも危険な場所が見つかれば、危険を回避できる方法を考え、しっかりと対策をしておくことが大切です。
すでに準備をしている人も、インターネットやテレビ、雑誌などの災害特集に改めて目を通してみると、新たな発見があるかもしれません。機会があれば、チェックしておくとよいでしょう。
また、マンション暮らしなら、自分のマンションの防災対策について調べておくのも安心につながります。
管理組合に問い合わせたり、マンションのサービスを細かく確認して備えておくことが大切です。
また弊社公式Instagramでも防災対策についてご説明しております。ぜひそちらもご覧ください。
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